喫煙者はピルを服用してはいけない?

ピルと言えば「避妊」目的の医薬品と思われていますが、効果はそれだけにとどまりません。
避妊の他にも月経不順の改善、月経痛の緩和の治療、婦人疾患の予防や治療に使われることもあります。

ピルには、卵胞ホルモンと黄体ホルモンの2種類の女性ホルモンが含まれており、服用するとホルモンが増加します。
黄体ホルモンは通常、排卵後に増える仕組みになっていますが、ピルを服用することで排卵後のホルモン状態に持って行くことができるため排卵が起きず、受精卵を着床させにくくするため妊娠しにくい状態を作ります。
よって避妊効果が得られます。

また、ホルモンバランスが整うため月経前の肌荒れに悩まされることがなくなり、月経日の予定をずらすこともできるので旅行前に利用されることもあります。
他には排卵のストレスを減らすことで、卵巣がんや良性卵巣腫瘍などにかかるリスクを低下させることもできます。

そんなピルですが、女性なら誰でも服用が可能というわけではありません。
医薬品ですので体質的に飲めない方や飲み合わせなどもあります。
ピルの成分の一つである卵胞ホルモン(エストロゲン)は血栓をつくる作用があり、乳がんや子宮癌などに大きな影響を与えています。
そのため、服用可能かどうかの判断は血栓と癌への影響によって判断されることになるでしょう。

定期的な検査をすることで癌発症のリスクを防ぐことができますが、血栓に関しては自分自身で注意することも必要です。
日本の3大死因は癌、心疾患、脳血管疾患ですが、心筋梗塞と脳梗塞は血液が固まることで血流が止まってしまう血栓症によるものです。
血栓症を引き起こす要因は暴飲暴食、運動不足、ストレスなどの生活習慣による影響が大きくなっています。

また、喫煙も血液を固まらせる要因のひとつです。
あまり知られていませんが、実はピルは35歳以上のヘビースモーカーの服用を禁止しています。
喫煙者は医師に相談してから服用を考えましょう。

ピルが服用出来るか病院で相談しましょう

ピルを服薬できない人または服薬を注意するべき人は40歳以上の方、妊娠中、乳がん・子宮がん患者または家族歴がある方、血栓症の家族歴がある方、高血圧症の方、肝障害、喫煙者、肥満などがあげられます。
家族ともども健康に大きな問題がなくても、喫煙者は血栓になる可能性が高いので特に注意しなくてはなりません。

ピルは医師の診察を受けて処方してもらう必要があります。
一般的には産婦人科で処方してもらえますが、ピル外来がある病院も存在します。
産婦人科というと妊娠中の方が通院する病院と思われていますが、女性専門の診療科なのでピルの処方も行っています。
逆に婦人科では取り扱わないケースもあるので事前に確認してから来院したほうがいいでしょう。

ただし医師によってピルに対する知識の差や考え方に違いがあります。
様々な検査を受けなくては処方してもらえない病院もあれば、簡単な問診だけで処方してもらえる病院もあるため、ピルに対する知識を十分に持った医師を選ぶことも必要です。

喫煙者の場合、35歳以上で1日15本以上のヘビースモーカーには服薬を禁止しています。
高齢になるほど血栓の可能性が高まるため、年齢による制限が設けられています。
これは基本的な禁忌事項ですが、医師によってはこのルールを理解していない医師もいるのが現状です。
そのため、リスクを回避するためにも医師選びは慎重に行いましょう。

喫煙者が危険な理由は、タバコに含まれるニコチンが血管を収縮する作用があるためです。
ピルは血管を固まらせる作用があるので、喫煙者がピルを服用すると血栓ができやすくなってしまいます。
これは生死にかかわる問題なので慎重に検討しなくてはなりません。